廻り目平から金峰山
|
|
【日 程】2009年 10月 19日(月)
【山 域】秩父多摩甲斐国立公園、長野、山梨県境
【山 名】金峰山(2599m)「きんぽうさん」信州側ではこう呼ぶ。山梨では「きんぷさん」
【天 候】快晴
【メンバ】伊久間
【コース】川端下、廻り目平から金峰渓谷コース
【タイム】金峰山荘6:50〜八丁平分岐7:40〜金峰山小屋9:27-9:45〜金峰山10:09-10:50〜
金峰山小屋11:05-11:30〜八丁平分岐12:25〜廻り目平13:10
|

廻り目平から西股沢(金峰渓谷)沿い林道コース |
川上郷の川端下から日の出の太陽に照らされた屋根岩の奇怪な姿が大きく見えていました。
川端下集落入り口には大きな鳥居がありました。道はその鳥居は潜らずに右手のバイパス状の道を進みます。
林道川上牧丘線を左に分けて右手の廻り目平へと向かいます。
最近は金峰山に登るのに大弛峠から朝日岳を越えて登る登山者が増えました。
国師岳、北奥千丈岳にももっとも近い峠です。
廻り目平キャンプ場は、ゲートがあり、駐車券を取るとゲートが開いて中に入ります。
駐車料金は金峰山荘のカウンターで支払い、駐車券にパンチを入れて貰い、それで出庫ゲートが開いて出られる仕組みになっています。時間を過ぎると山荘が閉まってしまい出られなくなりますので注意が必要です。
車一台でも運転者一人なら300円です。
車の駐車料金では無く、キャンプ場の利用料金を支払うと言う事になっています。
|

朝日が当たる屋根岩 |

廻り目平から西股沢左岸の林道を歩く |
広いキャンプ場は芝生で覆われていてその中に幾つものテントがありました。
起きてテントの前で体操している人もいました。テントの前で焚き火をしている人もいます。
芝生なのに直火で焚き火が出来ると言うのも不思議なテントサイトです。
炊事場も幾つかあり、コインシャワーたきれいなトイレもあって、広い駐車場もあり快適なキャンプ場です。
ここに来る人の多くはボルダリングやロッククライミングが目的でしょう。
テントの前に岩登り用の靴が幾つか置いてあります。クライミングギヤも準備していました。
私も適当な所に車を停めて支度して西股沢左岸の林道を歩き出します。
まだ上ったばかりの太陽は西側の裏瑞牆の岩峰を照らしていて東側の斜面は黒く、コントラストの無い斜面で何も見えませんでしたが、東側も見事な岩峰の聳える場所なのでした。
紅葉はもう終わりに近く、落葉松が黄色くなっているばかりで紅葉は目につきません。
金峰渓谷と呼ばれる西股沢に沿った林道は平坦で歩きやすく、殆ど登りを感じません。
キャンプ場の出口に鎖が張ってあり、一般者はこの先に行く事が出来ません。
金峰山小屋の車は入る事が出来る事が後で分かりました。
|

八丁平分岐 |

八丁平への道 |
何となく八丁平分岐まで来てしまいます。そこに朽ち果てた車が一台あります。
かつてこの林道がここまで通れた頃に停められていたのでしょう。
林道は途中で崩落していて車はここまで入る事ができない状態になっています。八丁平は右手に行きます。
道もはっきりしていて、歩かれた跡があります。分岐の標識もしっかりした標識です。
金峰山へは左に進み、砂洗沢を丸木橋で渡ります。砂防堰堤の右手を通って道は急坂になります。
振り返ると太陽も高度を上げてきていて裏瑞牆の尖った岩峰が輝いて見えていました。
最後の水場を過ぎて落葉松の林の間を上がります。樹種が落葉松からしらびそに変わると、尾根の上を道が通るようになり、木々の間から瑞牆山がきれいに見えました。その背後に八ヶ岳が見えています。
|

砂洗沢の丸木橋 |

最後の水場の沢 |
米栂の樹林帯になり、道脇に割られた薪が沢山積んであります。金峰山小屋の薪かと思われます。
ふと下を見ると丸い板に「登山者のみなさんへ。小屋では薪が不足しています。どうか一本(もてるだけ)でもお持ち下さいお茶を用意しておきます。」と書かれていました。
そこで、私は3本ザックに括り付けて小屋に運ぶ事にしました。
|

樹林の間から瑞牆山と八ヶ岳 |

登山道脇に小屋の薪が積んであります |
少し上がると上から背負子を背負って黒いラブラドールレトリバーを連れた人が下って来ました。
挨拶して上がりましたが、金峰山小屋の人だと思いました。後で小屋の従業員の方と分かりました。
オーナーはまだ30代の若い人でしたが、ここで会ったのは60代の人でした。
尾根筋から斜面の道に変わる頃、正面に金峰山の山頂が見えました。五丈岩も見えています。
更に少し上がると小屋がありました。
小屋の中に入り、薪を持って来ましたと言うと、まだ若い女の子が出てきて喜んでくれてお茶を用意しますので薪を外に置いて下さいと言いましたので外の薪置き場に置いて中に入りました。
お茶を貰って飲んでいると話好きな女の子は盛んに話掛けて来ました。
色々話していると、彼女は台湾から来て、名古屋に住んでいて時々山に登っていてここの小屋が気に入ったので休暇を取って小屋でアルバイトをしていると言っていました。
日本語が上手で本人が台湾から来たと言わなければ気が付かない程でした。
名古屋では無く、知多半島の中部国際空港近くに住んでいて、セントレア空港の中のサンリオショップの店員をしていると言っていました。中国語と日本語が出来るので仕事が出来て良かったと言っていました。
台湾人も良く来る山小屋でも通訳も出来て重宝されるとも言っていました。
帰りにまた寄ると言って山頂に向かいます。
|

金峰山小屋 |

小屋番をしていた游元慧さん |
小屋の外には大きな岩があります。その岩の傍にベンチが置かれていて展望台になっています。
小屋より少し高い位置にあり、八ヶ岳や瑞牆山、小川山、浅間山などがきれいに見えています。
千代の吹き上げとの分岐を山頂にとり、暫く上がると五丈岩の前に出ます。大勢の登山者が休んでいます。
今まで誰にも会わなかったのが急に大勢の登山者が居て驚きます。
一体どこから来たのかと不思議に思い、山頂で話した人に聞くと、大弛峠からだと言いました。
朝日岳方面の稜線を見ると次々と大勢の登山者がこちらにやって来ます。
|

金峰山小屋の上からの展望 |
山頂には二つの大岩があり、五丈岩側が登りやすいので大勢の人が立っていますが上って見ると朝日岳側の大岩の方が高く見えます。そちらに上ってみます。素晴らしい展望です。
南には富士山が大きく見えます。白根三山、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、木曽駒ケ岳、御嶽山、乗鞍岳、八ヶ岳の編笠岳から権現、赤岳、横岳、硫黄岳、天狗岳から蓼科山、手前に小さな瑞牆山が見えます。
それは大きな岩にしか見えません。山頂のご夫婦に山名を教えて上げていて、あれが瑞牆山だ、と言いますと、あれが、と驚いていました。
名前は知っていても下から見上げた瑞牆山と上から見下ろす瑞牆山は全く違った印象なのでした。
上から見下ろすと大きな岩にしか見えません。その右手にゆったりと大きく見える小川山の方が立派な山です。
瑞牆山はその小川山の一部の岩峰に過ぎません。深田百名山に選ばれただけで人気の山になった瑞牆山です。
|

金峰山から小川山。左端に瑞牆山、右端に裏瑞牆。左上に八ヶ岳
|

金峰山山頂より大弛峠方面
|

金峰山山頂より、富士山、五丈岩、南アルプス、八ヶ岳、瑞牆山
|

金峰山山頂から富士山 |

金峰山山頂三角点前の標識 |
五丈岩は三角点の山頂よりあきらかに高い標高です。
その五丈岩の上には三角点を設置する事ができないのでこちらに設置したのでしょう。
山頂から五丈岩に向かい、途中まで上って見ました。更に上まで登れそうでしたが確保してくれるパートナーも居ないので無理はせず降りました。
山梨県側に回ると山頂側から見た時と違って切り立った岩になっています。
手前には石垣があり、祠もありました。石垣は真ん中で崩れていますが、規模の大きな石垣跡ですのでかつてはここに大きな建物があったのかも知れません。
山頂の登山者は更に増えていました。大弛峠からやって来る人達ばかりです。
快晴の空のした、のんびりと過ごす人、コンロで食事の人など様々です。私は下山する事にしました。
15分程で金峰山小屋に着きました。中に入ると女の子とオーナーがいました。更に朝登りで出合った背負子を背負った小屋番さんと一緒にいた黒ラブもいました。女の子に聞くとオーナーが犬と一緒に先に戻ったと言っていました。
|

山頂側からの五丈岩
|

山梨県側からの五丈岩
|

山梨県側の五丈岩手前の石垣 |

五丈岩中段から金峰山山頂 |
|
お茶をだしてもらい、また話し込みました。私は話しながら弁当を食べさせてもらいます。
その子の名前を聞くと、游元慧(ゆう げんすい)と言っていました。とても明るい元気な子でした。
まだ若いオーナーはノートパソコン(アップルマックブック)を出して何やら打ち込んでいました。
オーナーに休憩のお礼を言って小屋を出ました。小屋の外まで元慧さんは見送ってくれました。
米栂の樹林帯を下ります。少し下ると中年夫婦と思われる登山者が上がって来ました。挨拶してまた下ります。
大弛峠ばかりではなく、この廻り目平コースも歩く人がいて安心です。
また下ると朝、犬と一緒に下って行った小屋番さんが重い荷物を背負子で背負って上がって来ました。
この小屋はまだまだ荷物は歩荷で上げているのでした。
林道まで下り、快適な平坦な道を歩きます。
朝は暗くて良く見えなかった東側の斜面が日差しを浴びて黄色や赤に染まっていました。
奇岩、奇峰が林立している斜面です。紅葉と良く合う風景です。
空は青く、岩の灰色と稜線の緑や黄色、赤色と強いコントラストでした。
廻り目平から金峰山は静かな秋晴れの中で、裏瑞牆の奇岩、奇峰と紅葉を眺めながら歩く事が出来ました。
金峰山からの展望も奥秩父一番の素晴らしい展望でした。
|

落葉松と裏瑞牆の岩峰群 |

廻り目平キャンプ場 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|