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午前中に戸倉の節分草自生地を見学していた為に太郎山表参道山口登山口に着いたのは12:50になった。登山口の道路脇には沢山の車が停まっていた。上信越道の山口トンネルと太郎山トンネルの間の道路がすぐ上にあって車が走る音が谷間に響いていた。何人かの登山者が下って来て登山口付近で休んでいた。

太郎山登山口前 太郎山表参道山口登山口
表参道山口登山口から登り出す。道は広く、良く整備されていて石も木の根も出ていない。太郎山は上田市民の山として親しまれていて年間400回も登る人も少なくないそうだ。一日に何度も登る人も多い。登山口も表参道、裏参道と言われている様に山頂の太郎山神社が地元の人達の篤い信仰を集めていたからだろう。かつて養蚕が盛んだった頃、養蚕の神様は蚕玉様(こだまさま)と呼ばれそこかしこでお祭りがあった。松川町の桜山神社も蚕玉様を祀った神社で毎年のお祭りには近郷近在から大勢の人達のお参りで賑わっていた。この太郎山でも大勢の人達で賑わっていたに違いない。

一丁ごとに置かれた道しるべ 良く整備された登山道
登って行くと上から小学生3人とおばあちゃんらしいグループが下って来る。同じ様なパーティーと3組程出会った。登山口から道標(みちしるべ)の石灯篭と案内板が一丁目毎に置かれていた。太郎神社まで23丁だった。1丁はおよそ109mなので次々とこの石灯籠が置かれていた。1丁は60間(1間が1.82m)。周囲の林はまだまだ新芽を吹いていないがアブラチャン、ツノハシバミ、ダンコウバイなどの黄色の花が咲いていた。表参道では雪は全く見なかった。

アブラチャン ツノハシバミの雌花
登山道の途中に大きな石の大鳥居が建てられていて、太い石の柱に明治23年と寄進者の名前と村の名前が刻まれていた。この辺りの村々の人達が力を合わせて大きな石の鳥居を持ち上げたのだろう。まだヘリコプターも無い時代で人力だけで大変な作業だった事だろう。養蚕が主要産業となっていた頃なので蚕玉様をお祀りする太郎山神社は篤い信心を集めていて近郷近在の人たちがこぞって寄進したに違いない。その大きな石の鳥居を潜って行く。大鳥居の傍に石碑と石柱があり石鳥居寄進者の名前が掘られていた。大鳥居が14丁目だった。

石の大鳥居 大鳥居寄進者名簿の石碑

一丁ごとに置かれた道しるべ 赤い大鳥居は太郎神社のすぐ下
登って行くと赤い大鳥居がありその左手にバイオトイレがあった。右手に大きな四角い石碑があり、太郎山丁石復元記念、道しるべ、廿三丁(23)、と彫られていた。その石柱の右に大鳥居建設記念と文字の浮き出た大きな古い鉄の円柱があった。その右に裏参道が上がって来ていた。石の階段が続いていて7段上に狛犬が置かれていた。その上に石段が続き太郎山神社が見えていた。石段をあがりもう一つの赤い鳥居を潜ると境内に着いた。神社の讃は太郎大神社と書かれていた。社殿の前には人が這いつくばってやっと通れる程の小さな鳥居があり、これを潜ると厄払いが出来るとの事で潜って見た。

太郎山丁石復元記念の廿三丁目と右に裏参道 太郎神社の鳥居と石段

太郎神社と小さな鳥居 鳥居を潜ると厄除けになる
太郎神社の右側を通って裏に廻りそのまま進んで行くと山頂への道となる。僅かに登ると広い太郎山山頂に着いた。山頂には方位盤と三角点、石のお地蔵様、山名板、反戦詩人の記念石碑が置かれていた。南側からの展望は上田市街地と美ヶ原、蓼科山、八ヶ岳が見えていて西側には北アルプスの穂高、槍ヶ岳から後立山連峰の白馬岳付近まで見えていた。残念ながら午後になり霞んでいてくっきりとは見えなかった。北側には根子岳と四阿山が白い雪を頂いていたが高く茂ったカラマツの枝の間から邪魔されながら見えていた。東側には烏帽子岳が見えていた。湯の丸山、浅間山はその影で見えない。山頂で休憩して展望を楽しんでいると虚空蔵山方向から一人の登山者がやって来た。

太郎山山頂 太郎山山頂から上田市街地と美ヶ原

太郎山から北アルプスの展望 右が裏参道から太郎山近道
太郎山裏参道は一旦赤い大鳥居まで戻らなければならないが山頂から北側稜線を下る踏み跡がある。何の標識も無いが大峯山との鞍部から太郎山近道として踏まれている。しっかりした踏み跡を下って行く。急な道で落ち葉の下の土が湿っていて滑りやすい。広い道に出るとそこが太郎山裏参道だった。大峯山との鞍部で広場になっていて坂城町方面からの道も上がって来ている。展望の良い場所で白馬岳から鹿島槍ヶ岳、蓮華岳なども良く見えていた。広場を直進すると大峯山への登山道の標識があり、右手に広い裏参道が下っている。

大峯山との鞍部 太郎山民俗遊歩案内が9枚あった
大峯山との鞍部から裏参道を下ると太郎山民俗遊歩と書かれた案内板が置かれていてその地の伝説や歴史、地質に纏わる話などが書かれていた。広い良く整備された道を下って行く。この道は登山道では無く、神社への参道で舗装こそされていないがきれいな道だった。途中に金明水と案内の書かれた水場があり、タンニンを含んでいて薬になると書かれていたがそれ程苦くは感じなかった。裏参道を上がって来る登山者も何人もいた。最短距離で道も良いので軽装備で何も持たず、運動靴で登って来る人もいた。

太郎山裏参道入口 上田市内から太郎山
沢が見えて来るとその脇に駐車場も見えていて裏参道登山口に着いた。太郎山郷土環境保全地域の案内板とカモシカの案内板があった。そこから舗装された林道となり少し下の駐車場には二台の車が停まっていた。舗装道を下って上信越道の騒音が聞こえてくると表登山道入り口に戻った。もう車は三台だけになっていた。
上田市民の山として親しまれている太郎山は大勢の登山者が歩くので登山道も良く整備され標識も沢山あり安全に登る事が出来た。展望も良く新緑の頃にも訪れたいと思うのだった。帰りに上田城址で行われている「NHK大河ドラマ真田丸展」を見て帰った。

戸倉の節分草 天然記念物の節分草
上田市民の山、太郎山に登る

表参道山口登山口より登り裏参道へ下る周回コース

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